Making Love Out of Nothing at all / Air Supply 渚の誓い 

音楽
Making Love Out of Nothing at all / Air Supply 渚の誓い

こちらの作品は1983年のビルボーデチャート2位のヒット曲。
ずっと忘れていて、最近突然思い出したんです。39年前の曲ですもんね。
中学生の時は、歌詞の意味なんかわからずいい曲だなーって感じでしたから、これを機にどんな内容なんだろうと調べてみました。
下に和訳を書き出したんで、ちょっと考察していこうかなと・・・

Making Love Out of Nothing at all

囁き方を僕は知っている

泣き方を僕は知っている

答えをどこで見つけられるかも知っている

嘘のつき方も知っている

誤魔化し方も僕は知っている

企て方も僕は知っている

真実に向き合う方法も僕は知っている

いつ夢を追えばいいのか全て知っている

君のどこに触れれば良いのかも知っている

何を証明すれば良いのかも知っている

君をいつ抱き寄せれば良いかも知っているし

君をいつ手放せば良いのかも知っている

僕はやかて夜が明けていく事も知っているし

時が過ぎゆく事も知っている

でも、君に告げる事は決してないだろう

話さなければいけなかった事を

そうしようと努力した事を

僕は裕福になる為の道を知っているし

名声を得る方法を知っている

全てのルールを知っているし

その破り方も知っている

ゲームの真の姿だって知っているんだ

だけど、君から去る方法を僕は知らないんだ

君を決して悲しませたくないのに

なのに知らないんだ

君がどうやって

何もないところから

愛を育むなんて

君を見るたびいつだって

その髪に波打つかの様に

太陽が輝いている

そして空に輝く全ての星は

スポットライトの様に

君の瞳を照らしている

僕の鼓動はリズムを失ったドラムの様で

君と同じリズムを探している

君は夜から闇を取り去り

それを永遠に輝く炎に変えることが出来るんだ

僕はその炎について行こう

なぜなら、僕が知っている事は全て

君に与えて初めて意味を持つものだから

僕はランナーを躓かせる事が出来る

最後のブロックを作ることも出来る

僕はホイッスルが鳴った瞬間にタックルする事も出来るし

スタジアムを沸かす事も出来るんだ

僕は今夜を永遠に変えられる

もしくは、夜明けまでにそれを消し去る事も出来る

君が今までに僕と交わした約束を叶えてあげる

君を悩ませる事は全て

取り払う事だって出来るんだよ

けれどそれは

君が傍に居てくれないと出来ないんだ

君は情けない僕を見たい?

君がするみたいに出来ないんだ

何もないところから愛を育むなんて

さて、特筆すべき点は邦題を『渚の誓い』にした所!ブラビッシモ!!!じゃないですか?
歌詞のどこにも渚出てこないし、原題の直訳だと『何も無いところから愛を育む』になるのに、曲のイメージと歌詞の後半(青マーカーの部分)で今までの約束を叶えるよって言っているのを合わせて『渚の誓い』を導き出したセンスに脱帽します。

ちなみに、この時代の洋楽に邦題を付けるのって当たり前でした。
割とセンスの良い邦題が多かったイメージですね。
糸井重里がコピーライターって職業を日本で初めて作り出した時代でしたから。

それでは、前半部分の歌詞。
『僕は知っている』ことを並べているけど、だいぶ男性的なプライドの強いマインドを感じます。
『それを決して君にお伝えることはないし、話そうとしたことも言わないだろう』と言う。
続く『でも、君から去る方法を僕は知らないんだ』ここまでで感じる事は、やはり男性的考え方の勝手な言い分に聞こえる。
深読みすれば、浮気症の『僕』が『君』に執着している事を知られたくない。『君』をむしろ『僕』に執着させたい。思いが見える。
そして、サビの『君みたいに何もないところから愛を育むなんて事、僕は知らないんだ』と言う。
物凄く美しいです。
この流れ。
綺麗なピアノの旋律と共に何とも言えない、捉えどころなく想像力を掻き立てる詩が美しい。

後半は、2回ほどクライマックスを持ってくる構成で、壮大な盛り上がりがあります。
決して悲しませたくない『君』に愛の告白のように賛辞を送ります。
『星たちが君の瞳をスポットライトのように映している』や
『僕の失ったリズムは君と同じリズムを探している』なんて、
美しいですよね。
そして、今回歌詞を読んでいて一番感動した1回目のクライマックス(太字&赤マーカー)
『僕が知っている事は君に与えて初めて意味を持つ』
なんてセリフ!
嘘でしょう?
よく出てくるなー・・・
悶絶もんですよ。
ここから、カッコいいギターソロが入ります。

その後は一気にラストに向かうのですが、初めは男性的勝手な言い訳かと思えば、何時しかしっかり君が傍に居てくれなくちゃダメなんだってラヴソングになっている。
もうね、キュンとしちゃいませんか?
やっぱり、良い曲でした。ありがとうございます。

これを作詞、作曲したジムスタインマンさんは2021年に亡くなっているのですが、どうゆう思いでこの曲を作ったのか、聞きたかったです。

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