PROSCIUTTO DI CINTASENESE チンタセネーゼの生ハムが最高に美味い件

イタリア料理

ヨーロッパは地中海に面しているイメージから海産物を主に食しているイメージがありますよね。

確かにドーバー海峡の舌ビラメ、モン・サン・ミシェルのムール貝、スペインではパエージャとか海の幸のイメージも大いにありますが、実は海から数キロ離れたエリアではもう肉の文化なんです。

イタリアなんか半島ですが、島国に近い感じですから周りは海に囲まれているのが日本に近いですよね。

日本とイタリアの決定的な違いは物流にあると思っています。

考えてみてください。
箱根の温泉街に宿を取って夕食に新鮮なお刺身なんか出ますよね。蟹とか海老料理とかも普通に。これ、ちょっと考えたら普通じゃないんですよ。

箱根、山ですよね。海は近いけど、温泉街は山の上にありますよね。
新鮮な魚介類が地元で取れる訳が無いんですよ。

これが日本の物流の素晴らしいところです。
ないものを提供できたら儲かるんですよね。
だから物流が発達する。
イタリアにはこれが無い。

基本的には海から数キロ内陸に入ったら山というか肉食文化なんです。
単純に魚介類が流通していない。
もちろん、ミラノ、ローマやフィレンツェなどの都市では流通していますが、ちょっと田舎町だともう全くダメ。

ちょっとだけ内陸に入った、海に近い街のトラットリアでアンティパストミスト頼むと大体ハムの盛り合わせに野菜が乗ってる感じ。メインディッシュも肉料理がオススメと言われます。

まっ、とにかくイタリアは海沿いの街以外はいまだに山の文化=肉食文化です。

と、云うことでイタリアの加工肉文化はとても豊富でして、それぞれの土地の特色が出たハムやサラミが数えきれないほどあります。

中でもやはり人気があるのがPROSCIUTTOプロシュート生ハムでしょう。

上品で繊細なパルマ産プロシュートを筆頭に、塩味が優しく肉の旨さを感じるサンダニエーレや熟成した旨味のクラテッロなどが有名です。

トップ画像はアンティカローマ時代のフレスコ画なんですが、白いベルト模様の黒豚が描かれていますよね。これがCINTASENESEチンタセネーゼ=シエナのベルト豚なんです。

トスカーナ州はシエナで今でもチンタセネーゼを大切に育てています。
放牧をするので、筋肉質で野生に近く、自然に生えている旬の物を食べているので健康的。

この豚の肉で作ったプロシュートは格別に美味い!
特にサビーニという作り手の物は世界一うまいハムだと言って良いでしょう。最高です。



プロシュートに適している腿肉はキメの細かい赤身肉ですので、熟成させるとなんとも言えない旨味が出ます。
自然の物を食べているお陰で、肉周りの脂もベジタブルなしつこく無い質です。他のプロシュートと比べてもこの脂が特徴的で、融点が低いのか、ちょっと温度が上がるとトロッと口の中で溶けて美味しいのです。

大切に育て、増やしてはいるのですが、なかなか繁殖のスピードは速く無いそうなので、このチンタセネーゼの生ハムも生産量が少なく貴重です。

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