冬の味覚、トリュフ。
ワインなどもそうですが、色、香りと味やフレーヴァーには関連性があって、一本の筋が通っているイメージなんです。トリュフはその代表のような解りやすいサンプルですね。
TARTUFO NERO 黒トリュフはインクのような閉じた香りですが、TARTUFO BIANCO 白トリュフは華やかで少しニンニクのような開いた香り。
と、云うことは料理においてもその特徴を活かしてあげることが大切になってくる。
黒トリュフはインクのような閉じた香りなんですが、
見方を変えると深く、コクのある要素が詰まっているとも考えられます。
そこを上手く使ったやり方が肉料理などのソースにしてしまう事。
ブロード=肉の出汁を刻んだトリュフと共に煮詰めていって、仕上げにバターでモンテカートして濃度をつけたらシンプルに焼いた牛肉や豚肉、仔牛に合わせるだけでレストランのメニューになります。
焼いた肉のパワーにも負けないトリュフソースのファンは多く、不変でしょうね。
生では感じられない黒トリュフの奥深い旨味が火を入れることで引き出されるんです。
ちなみに、牛フィレ肉のトリュフソースにソテーをしたフォアグラを乗せるとアッラロッシーニと云う贅沢の極みみたいな料理になります。よく、ゴチバトルに出てくるアレです。
一方、白トリュフはどうでしょう?
元々フレッシュなままで華やかな馨しいのが特徴なので、
完成された料理に上からスライスするだけで良いと思います。
例えば、牛肉のカルパッチョ仕立てを完成させたところにゲストの目の前で白トリュフをかけてあげたり、オムレツなどの玉子料理に仕上げに白トリュフをかけたりするのが正解でしょう。
さて、北イタリアはピエモンテ州のアルバと云う街では、毎年トリュフ祭りが行われるぐらい有数のトリュフの名産地です。特にアルバの白トリュフは最高級品として取引されています。
この街では、TAJARIN=タヤリンといって手打ちの細い玉子パスタを使いバターを絡めただけのところに白トリュフをワシャワシャかけていく料理が名物なんですが、まぁ、旨いです。
通常のパスタ生地より卵黄を多く使って練っていくことで極細のパスタなのにしっかり腰があります。
トリュフの香りは玉子や乳製品との相性が抜群なので、この料理はセオリー通りですね。
黒トリュフは冬を通して収穫できるのですが、白トリュフは旬が短く10月から12月いっぱいぐらい。
希少性もあって黒トリュフは1kg30万円ぐらいですが、白トリュフは安い年で1kg65万円、高い年は1kg110万円なんて値がついた事もありました。
その他に見た目は黒トリュフで中を割ると白っぽいサマートリュフがあります。
香りも弱く特徴もないので飾りのイメージですかね・・・その仲間で春と秋もトリュフはあるので、
1年中トリュフは流通しています。最近では南半球オーストラリア産の黒トリュフが夏に出回るようになてきたり、日本でも栽培を試みているようなので、暖かく見ております。ぜひ、頑張って欲しいものです。
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