2022年に於けるVESPA イタリアンスクーター

ヴェスパ

映画『Vacanze Romane ローマの休日』で無邪気で愛らしいアン王女ことヘップバーンが世紀の大根役者グレゴリーペックと2人乗りで1953年式の125ccのVESPAをローマの街を乗り回して最終的に警察に捕まるってエピソードは多くの日本人にも印象的に映ったんだと思います。

その証拠に、日本で原付50ccが主流であった80年代に実はイタリア本国ではスモールボディのVESPAは生産を終了します。1983年です。しかし日本向けだけにこのスモールボディのVESPAは2000年まで生産を続けてくれたんですよね。これには成川商会さんと云う日本に於いてVESPAを輸入してくれた会社の功績が大きのですが。

さて、2022年のVESPAショップはどうでしょうか?これは欧州の排気ガス規制基準=ユーロ・エミッションが大きく関わっています。4輪の自動車も今やハイブリッドの低燃費が当たり前になっていますよね。基本的に2ストロークのVESPAは排気ガスがバシバシ出ていて、『ビィーービッビィーーーー』とエンジン音がスズメバチの羽音ににおていることからVESPA=スズメバチって名前ですし、そのスモールボディのエンジンシステムは1963年にコラディーノ・ダスカニオが開発した物から2000年の生産終了までほぼ変わっていません。

ですので、スクーターなのにギア付きなんです。しかも独特でハンドシフトと言って左側のハンドルがクラッチと変速機を担っているんです。運転に慣れるまでは少しコツを覚える必要があります。

そんなVESPAでしたが、その2000年に4ストロークとオートマティックミッションを導入していきます。2019年に新車で買い替えたVESPAはPRIMAVERA50周年記念カラーAZZURRO=青色も勿論4ストのオートマで音も静かですし速いし、ABS付きのディスクブレーキだし、よく出来た乗り物ですね。

最近では車の流れと同じで完全にEV仕様のVESPAも登場していますね。

ただね〜、言わせて貰えば、つまんないのですよ。オートマ。

いや、乗りやすいんですよ。少し遠出をする時に疲れないしエンジントラブルも無いし、楽なんです。でもね、ミッションの楽しさが忘れられないんですよ。そう、乗り心地と言ったらまぁ、褒められたもんじゃ無いですが、旧車のVESPAの良さってあるんですよね。

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